阿呆空間

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先週読んだ本5冊の感想 (7/1-7/7)

先週は,一般書5冊および専門書2冊を読んだ。専門書の感想については,誰も興味ないだろうし,身バレに繋がる恐れもあるから,書かない。したがって,一般書5冊についてのみ,感想を述べる。また,以下には,オススメ度なる点数も記載しているが,これは,独断と偏見,そして読了時の気分に基づく曖昧模糊な指標である。あくまで,参考程度に捉えて頂きたい。

 

1冊目:福井晴敏Twelve Y.O.

【オススメ度:50点】江戸川乱歩賞受賞作品である。『終戦のローレライ』や『亡国のイージス』(名前は聞いたことがあるが,読んだことは無い) で有名な筆者の,デビュー作品である。乱歩賞作品とは言えど,全くミステリーとは言えない。自衛隊物だが,非現実的すぎて,もはやSFだ。何でもありな世界観だから,たとえ何が起こっても,それに驚きや感動を覚えることが出来ない。残念ながら,私の好みには合わなかった。ミリタリーオタクやガンダム的な世界観 (筆者は小説版ガンダムも書いている) が好きな人は楽しめるだろう。巻末の大沢在昌による解説や読書メーターの感想から察するに,一年前に投稿し惜しくも受賞を逃した前作『川の深さは』の方が面白いようだが,今のところ手に取る気にはならない。

Twelve Y.O. (講談社文庫)

Twelve Y.O. (講談社文庫)

 

 

2冊目:隈研吾『建築家,走る』

 【オススメ度:80点】以前,筆者に『新・建築入門ー思想と歴史』という建築の入門書を読んだが,これは建築や哲学の専門用語に溢れた,非常に難解なものだった印象がある。一方で,本書は,筆者の経験ベースの記述がほとんどであり,非常に読みやすい。私は建築とは何の関わりも無い人間だが,それでも参考になることが多く書かれている。例えば,中国人との建築プロジェクトを進めるにあたっては,彼らと酒を飲み,そして酔っ払った状態でもボロを出さないことが,信頼関係を構築するためには必須であるという (以下の佐藤優氏の著作にも,ロシア人との交渉について似たような記述がある)。

建築家、走る (新潮文庫)

建築家、走る (新潮文庫)

 

 

3冊目:佐藤優『知の教室 教養は最強の武器である』

 【オススメ度:75点】様々な媒体に連載したエッセイや記事,対談を一冊にまとめたのが,本書である。学生やビジネスマンに向けた,自己啓発本的な意味合いが強い。強佐藤優氏の著作は,これまでに10冊,いや下手したら20冊以上は読んでいるので,目から鱗が落ちるような,目新しい発見は無かった。だが,読書を武器として生きたい,と考える私のような人間にとって,筆者の著作はカンフル剤となる。

 4冊目:伊坂幸太郎『3652: 伊坂幸太郎エッセイ集』

 【オススメ度:70点】タイトル通り,伊坂幸太郎の10年間のエッセイを集めた一冊である。筆者自身「私はエッセイが苦手だ」と書いているが,確かに伊坂作品の独特な世界観と比較すると,エッセイの方は思った以上に「普通」である。伊坂幸太郎の素顔が垣間見える作品であり,ファンならば楽しめる一冊だろう。私はファンなので,楽しめた。

3652: 伊坂幸太郎エッセイ集 (新潮文庫)

3652: 伊坂幸太郎エッセイ集 (新潮文庫)

 

 5冊目:森見登美彦『美女と竹林』

 【オススメ度:90点】竹林を題材としたエッセイの連載をまとめた一冊であるが,虚実が入り混じっており,もはやエッセイという次元ではない。小説の一つといっても良い。私は森見登美彦作品が好きで,そのほとんどを読んでいる。だが,森見登美彦のファンである,と公言するのは,何だかミーハーな感じがして抵抗があった。しかし,本書を読んで,やはり筆者は天才であると確信した。これからは胸を張って主張しよう。私は森見登美彦のファンである,と。

美女と竹林 (光文社文庫)

美女と竹林 (光文社文庫)