アキタの檻

此処には阿呆な話しかない。

【映画レビュー】『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』

【評価:60点】誰もが楽しめる無難なストーリーに,コアなファンのみが楽しめる小ネタをトッピング

 

 昨夜,映画『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』を鑑賞してきた。はっきり言って,微妙であった。他のスター・ウォーズ作品を鑑賞した後には,興奮のあまり,傘をヴォンヴォン言いながら振り回したり,フォースの使い手の如く手をスッと翳しながら自動ドアを開けたり,といった奇行を繰り出してしまう私である。だが,そんな私でも,『ハン・ソロ』鑑賞後は,極めてクールな精神状態を保っていた。他のブロガーのレビューを参照しても,誰もが「つまらなくは無いが,凄く面白い訳でもない」といったことを書いている。あまりに微妙なので,この"微妙さ"の理由について,思わず考察してしまった。

 

理由① 監督がジョージ・ルーカスじゃない。

そもそも「スター・ウォーズ」シリーズが何故面白いのかという質問には,はっきりとは答え難い。ストーリーもシンプルだし,アクションも地味である。だが,気が付くと,その世界観や雰囲気にすっかりハマっている。小説で言うと,村上春樹作品のようなものだろうか。もし,村上春樹的な小説を村上春樹以外が書いていても読む気にならないように,ジョージ・ルーカス以外が撮ったスター・ウォーズは何となく観る気にならないのである。

 

理由② ハン・ソロハリソン・フォードじゃない。

これが一番の理由ではないだろうか。オール電・エアレンライクの演技には,旧作をかなり研究したことが伺え,非常に好感を持てた。だが,やはり「なんかちがう」のである。それは,ドラえもんの声が大山のぶ代じゃなくなった時に,当時小学生の私が感じた「なんかちがう」感に似ていた。

 

理由③ "あのキャラクター"が登場する理由が分からない。

ネタバレ防止のため名前は伏せるが,本作中には旧作でお馴染みの例のキャラクターが唐突に登場する。だが,そのキャラクターは劇中で殺されているはずだった。時系列的に考えても,そのキャラクターが生きているはずは無い。多くの人は,この人物の登場シーンで,感動よりもむしろ混乱を覚えたに違いない。実際,私の近くに座っていたお兄さん達も,鑑賞後に「あいつ確か死んだよな」「時系列が分からん」「別のキャラクターなんじゃね」的なディスカッションを繰り広げていた。そのキャラクターは,なんやかんやあって実は生き延びていたという裏設定があるのだが,そんなことはスター・ウォーズファンでなければ知る由もない。私はたまたま小耳に挟んでいたので,このシーンでは「おぉ,ここでその設定を使うのか」と感心させられたが,近くのお兄さん達の会話を聞いていて,やはりちょっと不親切だなと思い直した。

 

ネガティブな感想を続けるのは止めよう。微妙とは言え,まあまあ楽しんで観れたことは確かである。統括すると,誰もが楽しめる無難なストーリーに,コアなファンに向けた小ネタを散りばめた,"60点の映画"という印象であった。2年後にボバフェット主役の映画が作られるとの噂があるが,それは"100点の傑作"か,さもなくば"3点のクソ映画"のどちらかであることを祈りたい。そうでなければ,ブログのネタにならない。